化学 【全カテゴリー共通】 学習に関するQ&A|大学受験エリート

化学 【全カテゴリー共通】 学習に関するQ&A

このカテゴリーでは、参考書・問題集おススメ4選を使って学習する際に、前もって知っておきたいことをIzu(いず)が質疑応答形式でお話しします。

第22回は、化学【全カテゴリー共通】編です。

これからの化学(化学基礎+化学)の学習にお役立てくださいね。

 

 

① 理科の選択科目はどのようにして決めればいいですか?

 

何となく「理系志望」の方ですと、理科のメイン科目がなかなか決められない場合が往々にしてありますね。

基本は【英語+数学+理科1科目】となりますが、理科2科目必要な国公立大学・最難関私立大学を志望する方ですと、理科のサブ科目も必要となりますね。

選択科目を決めるにあたり、「得意であるかそうでないか」を判断の根拠の中心とするのは、あまりおススメできません

理系の場合、「理科」での学習内容が大学での研究内容に直結することが多いからです(もちろん数学科であれば「数学」になるんでしょうが)。

 

ですので、理科選択の決め方は、志望学部・学科からの逆算が理想的です。

化学でいくつかの例を挙げますと、【理学部化学科/理工学部(化学系)/農学部(化学系)/薬学部】は、理科のメイン科目は化学にするのがいいですね。

志望大学・学部・学科を決める際、大学での学びに最も関係が深いのはどの科目か、という視点で理科の選択科目を決定するようにしましょう。

(もちろん、化学が好き・得意→大学の研究は化学系をやってみたい!→化学選択で頑張る!となるのもいいことですよ。)

 

誤解のないようにお伝えしておきますと、例えば理学部だからといって化学でしか受験できないという訳ではありません。

中には、物理選択で理学部を受験する、といったような受験生も存在します。

この場合、理学部の中でも物理メインの研究(理学部物理学科志望とかでしょうかね)をしたい方なのかもしれませんし、その大学の工学系学部を第一志望にしつつ学内併願先の1つとして受験している方なのかもしれません。

結論としましては、大学で何を学びたいのかを明確にし、その土台として必要となる科目を選択するようにしましょう(好きではない科目を土台とする研究を大学でやりたいという方はそんなにいないとは思いますが)。

 

 

② セミナー化学はどう活用したらいいですか?

 

セミナー化学は、代表的な「教科書傍用問題集」の1つですね。

【セミナー〇〇/センサー〇〇/リードα〇〇/Excel〇〇 ※〇〇には科目名が入ります】

上記の問題集のどれか1つを、お通いの高校(高2進級時あたり)で配付されている方が多いのではないでしょうか。

セミナーに限らず、いずれも「化学の基礎固め」をするには最適な問題集ですので、定期試験前以外はほとんど活用していない、といった使い方は「宝の持ち腐れ」かもしれません。

もちろん、化学を受験で使うことがないと確定しているのであれば、定期試験前限定の活用でもやむなしだとは思います。

ですが、化学を理科のメイン科目にするのであれば、普段の学習から力を入れた方がいいのは明らかですよね

理系志望の方は特に、志望学部・学科を早めに決めることによって受験を意識した理科の学習(化学に限らず)を早期スタートがしやすくなる訳ですから、いかに【志望学部決定】が重要かが分かります。

ひと通り全範囲の導入が終わるまでの化学の受験勉強は、「教科書傍用問題集を完璧にマスターする=絶対に達成すべき目標」とし、普段から学習を進めていきましょう。

 

では、普段からどのように活用していけばよいのでしょうか。

ここまでの流れからしてもはや説明不要だとは思いますが、高校の授業進度に合わせて「溜めずに」進めていくことです。

そりゃそうだ…とおそらく思っているでしょうが、この「当たり前」をやり切れない高校生が多いんですね。

特に高2のあたりになりますと、部活動が忙しくなったり、数学や英語が難しくなってそちらに学習時間を取られたりで、化学の学習を普段の学習に組み込めず、結果まとめて定期試験前にまわってしまう、という状態に陥りやすいです。

 

例えば、高校の化学の授業で「電池」に入ったとします。

授業では、ボルタ電池?ダニエル電池?マンガン電池?とか名前は聞いた気がするけど、ちゃんと理解はできているのか自信はないなぁ、などと思う訳ですよ。

それを、次回の授業までに教科書or配付プリントで理解を確認し、問題集の該当部分を「間を空けずに」取り組むことで基礎を定着させてほしいんですね。

その上で、解説を読んでもいまいち腑に落ちない問題があれば高校の先生に質問するようにしましょう。

先生も「ちゃんと勉強しているね~素晴らしい!」と思ってくれるでしょうし、ご自身の学力向上にもつながる訳ですから、まさに一石二鳥ですよね。

 

このように教科書傍用問題集を中心とした勉強をしていく中で、「受験向けにまとまった参考書があるといいなぁ。」さらには「入試レベルを意識した標準的な問題演習にもチャレンジしたいなぁ。」などのように、意識が高まる方も出てきます。

化学を受験科目にすると決まっているのであれば、受験が終わるまで繰り返し読むであろう参考書を1冊、そして学習した内容を入試基礎レベルで演習できる問題集を1冊、早いタイミングで買っておきましょう

高校で「先生のプリント」で導入学習(理解)を進めている場合、得てして「保管」が雑になったりしてしまい、後で復習がやりにくくなる場合もありますよね…

(定期試験前に「あれ!?プリント足りない!!」なんてなった方もいると思います笑)

このサイトでは、化学のおススメ参考書と入試基本演習に適した問題集を、それぞれレベル別に4冊ずつご紹介していますので、メイン科目に据える覚悟が決まった方は、ぜひそちらも併せて参考にしてください。

 

もう1つ、入試で理科が2科目必要な方(理系国公立大や最難関私大志望だとこのケースに当てはまることが多いですね)に補足します。

この場合、【物理+化学】もしくは【化学+生物】のどちらかになると思います。

高3になって理科2科目を「ヨーイドン」で同時進行で鍛えていくのは、残り期間的にも困難を極めます(高3では数学Ⅲの学習も入ってくるでしょうからね…)。

ですが、「化学はどのみち避けられなさそうだから先に化学からやっていこう。」と考えるのは、必ずしも正解とはなりません。

基本的な考え方としましては、2科目のうち、1科目で受けられる大学を受験する場合に使う方の科目を【参考書理解+教科書傍用問題集活用+入試基礎レベル問題集活用】の学習サイクルで高2からスタートしましょう。

(例:2科目受験は化学・生物→1科目受験は化学選択→化学を早期スタート!)

場合によっては、高校の授業よりも先を自分で進むことになるかもしれませんが、ご自身が理解しやすい参考書を頼りに、「まずは自力で理解する!高校の授業が復習になればいいや!」くらいな気持ちで頑張ってください!

 

 

③ 受験レベルの演習はどのように進めればいいですか?

 

まずは基礎固めがひと通り終わっていることが前提となりますね。

基礎事項の学習のやり方は、上の②で述べた通りです。

基本は高校の授業をペースメーカーに、参考書で受験向けのポイントを中心に理解・整理し、教科書傍用問題集で基礎事項を中心としたアウトプットをします。

もちろんこの時、大学入試用の問題集を用いた【入試基本演習】を加えることができれば、理想的な学習であると言えます

「分野別(例:中和反応/酸化還元反応)」に出題されている問題集であれば、基礎固め進行中であっても並行して充分にこなすことはできます。

(どの分野からの出題かが分からない「総合問題」のようなタイプは、入試基本演習の段階ではまだ時期尚早です。)

他の科目との学習バランスを崩さないようであれば、高2生であったとしてもこの「入試基本演習」も普段の学習に取り入れてください。

(普段は教科書傍用問題集で手一杯な方は、高3の1学期~夏休み中までの期間で「入試基本演習」に集中的に取り組みましょう。)

また、理科2科目受験を視野に入れている方は、②でも述べた通りメイン科目の方は高2のうちから「入試基本演習まで」普段の学習に取り入れることが必須と考えましょう。

 

ここで1つ、注意しなければならないことがあります。

それは、導入が高3の2学期以降も続くカリキュラムの場合です。

(例えば、理論化学→無機化学→高3の2学期~「有機化学」、といったようなカリキュラムです。)

高3の夏休み明けからは、総合問題での演習→過去問演習で得点力をつけていく「実戦想定演習」に入ります。

この実戦演習期間を満足に取れないと、得点力が上がってくる前に入試本番を迎えてしまうことにもなりかねません。

このケースは、現役生が理科で差をつけられてしまう要因の1つになります。

では、どうするべきなのか、答えは1つです。

高3夏休みで「残り範囲」を先に自分で学習してしまう、これしかないですよね!

高3の2学期以降に学習する範囲(有機化学であることが多いですね)は、参考書を活用しながら高3の夏休みで「独力で」導入を終えましょう。

 

そしてその後は、いよいよ完成期=総合問題演習メインの学習に移行します。

問題集も「入試レベルを意識した」ものを使うことになります。

そうなりますと、いくら基本をしっかり学習してきた方といえども、解き始めの頃は間違いが多発することが予想されます。

その不正解問題をどれだけ復習で掘り下げられるかが、入試での得点力を左右します。

 

例えば、「気体の性質」に関する問題が出され、正解にたどりつけなかったとします。

気体の性質といえば、ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル・シャルルの法則は化学選択者なら必ず押さえている事項だと思います。

また、気体の状態方程式というのも学習したはずで、総合問題となると「ボイル・シャルルの法則?気体の状態方程式?どっちを使うんだろう…」などとなることもありそうです。

そして得点ができていない、これ即ち「気体の性質=ご自身の理解が浅い分野」と捉えます。

問題集の解説を読むことは当然として、参考書に戻ってその分野を周辺事項まで再度理解し直すとよいですね

理解のし直しが終わったら、もう一度その問題に戻り、参考書を見ながらでもいいですので最初から解き直しをし、復習完了としてください。

 

このように、間違えた問題はその分野を参考書でしっかり理解をし直し、直前期にかけて1つ1つ地道につぶしていくことが重要です。

それなりに時間はかかる作業になりますが、得点力強化のためには必須な過程です。

既に「得点できる」分野をいくら深めたところで、全体の得点はそんなに変わるものではありませんからね。

失点の多い分野をつぶしていく学習の方が、最終的には全体として得点が伸びることに異論はないと思います。

 

また、間違えた問題には必ず✔印を入れておき、2周目の際に正しい理解を「引き出す」ように丁寧に解きましょう。

「2周目」と書きましたが、応用演習段階において問題集は入試レベルよりやや易しめな問題集1冊、入試レベルの問題集1冊は最低限用意し、どちらも最低限2周しこれまでの理解を実戦向けのものに仕上げていってくださいね。

(時間的猶予があまりない方は、2周目は✔印が入っているものだけにするなど、進め方は工夫しましょう。)

因みに、このサイトでもおススメ問題集を応用演習①/②とそれぞれレベル別に4冊ずつご紹介していますので、そちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

 

そして直前期は、志望大学・学部の過去問演習です。

過去問演習で注意を払うべき点は、制限時間は当然として、もう1点、「傾向」です。

溶解度に関する出題が多い、有機化学で必ず大問1つ出題される、実験考察問題が毎年出される、など、受験する大学・学部の問題には何らかの傾向が見られるはずです。

(化学実験考察問題の対策は、それをテーマにした市販の問題集もあります。)

よく出題される分野で、失点が多い場合は、直前期に必ずつぶしておきましょう。

 

 

以上、よくある化学(化学基礎+化学)の「全カテゴリー共通」に関するQ&Aでした~!

理科は、「時間をかけた現役生」「準備不足の現役生」で得点が大きく差がつく科目です。

自信を持って入試に臨めるよう、大学で何を研究したいのかを思い描き、理科のメイン科目を早期に決め、高3を迎える前から地道に頑張っていきましょう(現役生の場合このスタートの早い遅いで大きく得点力が変わりますのでね)!

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